定期預金の既経過利子
相続税における預貯金の評価については
、
預入高+既経過利子の額-源泉所得税相当額※=評価額
※地方税(利子割)+復興特別所得税を含む
となっております。
なお、定期預金等以外のもので既経過利子の額が少額なものは、課税時期現在の預入高で評価すればよいこととなっております(要約しますと、定期預金等以外は、預金残高がとても高額でなければ、預金残高=評価額と考えてよい)。
ここでその定期預金評価の実務上の扱いです。
金融機関で、残高証明書を発行してもらう際に既経過利子も記載してもらうように依頼します。併せて利息の計算書を発行してもらいます。
この既経過利子は、期限前解約利率で計算することとなっており、単純に預け入れした時における約定利率では計算できません。
以前は解約利率が普通預金利率と同じだったところがほとんどでしたが、最近は、
A:普通預金利率、
B:普通預金率×○%、
C:銀行所定の計算による利率
A・B・C の最低利率(ただし0%を下回る場合は、0%とする)を適用
等の取り扱いをする金融機関があります。
Cの計算式自体はHPに記載がありますが、実際のCを計算するためには店頭表示されていない基準利率等が要求されるため、事実上その金融機関のコンピューターではないと計算できません。
また金融機関の支店に一般的な質問の形(基準利率はいくら?等)で電話による問い合わせをしても、コンピューターまかせになっていて回答が得られません(なお、具体的に誰の定期がいくら等だから既経過利子はいくらと訪ねても、個人情報ですから個別案件は電話では回答してもらえません)。
結論、税理士が正確に計算することは極めて困難という結果です。
よって、定期預金の残高証明書の発行を依頼する場合は、かならず、既経過利子の額を残高証明書に記載してもらうことと、利息の計算明細書をもらうことをお忘れになりませんように!
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